兵庫県立大学 名誉教授の小舟正文氏が第77回(2022年度)日本セラミックス協会 協会賞(功労賞)を受賞
表彰式は令和5年6月7日、東京會館マグノリア(7階)で開催されました。受賞題目は「強誘電体関連材料の基礎研究と協会活動への貢献」です。
小舟正文氏は一貫して強誘電体関連材料の創製とその物性評価に関する研究を行い, 数々の先導的研究成果を挙げてこられました。 1987年に世界に先駆けてフラックス徐冷法によりPbTiO3系単結晶の育成に成功し, 未解明であったドメイン構造や誘電及び焦電特性を明らかにして当該分野の発展に貢献されました。 また, それまで合成が困難であったBi系複合ペロブスカイト化合物に関し, 金属酸化物の結合解離エネルギーに着目して非平衡状態での構造制御を試み, (Bi,Ln)(Ni0.5Ti0.5)O3 (Ln; La, Nd, Sm)系単相構造体の創製に成功しその強誘電性を実証しました。さらに, Bi固溶サイトの特定や構成イオンの原子価状態の解明を行い, 単相構造形成機構を明らかにし, 新規Bi系化合物創製において組成・プロセス設計に強力な指針を与えました。 同氏は, 長年に亘り協会が主催する年会・シンポジウムにおいて多くの学術発表を行い, 行事企画委員会委員を務めるなど協会活動において大きく貢献されました。
以上のように, セラミックス分野における研究および協会活動への貢献は顕著であり, 日本セラミックス協会より協会賞(功労賞)が授与されたものです。
小舟先生
お世話になっております。
フジライト工業の田路です。今回、本メールで日本セラミックス協会で功労賞を受賞されたことを知り心よりお祝い申し上げます。先生は電子セラミックスの分野において優れた研究成果を多数発表され多くの本学の卒業生に多大な影響を与えられました。当社との共同研究も多くあり、私の人生において大きな財産となっており深く感謝しております。
今後も、先生の活躍を期待しております。
どうぞお体に気を付けてください。
敬具