播磨理学キャンパスのバスツアー開催
平成30年3月24日、学友会が主催し、傘下にある各同窓会(姫路工業倶楽部、淡水会、ゆりの木会、けやき会、理学部同窓会)が協力して、播磨理学キャンパスを中心としたバスツアーが開催されました。各同窓会による連絡会を重ね、今までのバスツアーとは大きく異なった内容で実施されました。参加者は、学生30名、県大卒業生22名、旧大学卒業生36名、事務局10名、髙坂副学長・阪口部長を入れて、総勢101名で、三宮駅集合組と明石経由姫路駅前集合組のバス2台でした。
理学部到着後、髙坂副学長のご挨拶、阪口部長から理学部の紹介がありました。そして、理学部がオープンキャンパス等で実施している公開実験の中から4つの研究室を見て回りました。
1)電磁物性学(水戸研):
常温では磁力を発生しない物質を液体窒素に浸すと磁力を有するようになり、反発する磁場が発生している円周上をリニアモーターカーのように宙に浮いて前に進めることができる。
2)構造物性学(阿部研):
錯体化学や有機化学、光化学などの多岐にわたる分野の知識を総動員して、革新的性能や機能を持つ新素材を創造している。写真はその一例で、ある金属の周りに結合する化合物の種類を変えると様々な色で発光させることができる。
3)生体物質構造学Ⅰ(樋口研):
インフルエンザウイルスの持つタンパク質に『タミフル』が結合してウイルスの機能を阻害している様子を、裸眼3Dモニター(特別なメガネ無しで立体視が可能)と3Dプリンターで印刷した分子モデルで観察できる。
4)生体情報学Ⅱ(西谷研):
細胞が分裂して増殖する過程、細胞周期は、特定の時期に特定の因子が適切に機能することで調節されている。この因子を試薬でそれぞれ染色し識別することで、細胞周期が進んでいく様子を観察できる。
続いて、理学部紹介が実施された理学部研究棟7階セミナー室に戻り、昼食を食べながら自己紹介やQ&Aを中心とした交流会が学生、県大卒業生、旧大学卒業生、事務局を10グループ分けて実施されました。
昼食&交流会後は、SACLA&SPring-8大型放射光、ニュースバル放射光をたっぷり2時間以上見学させていただき、質問が相次ぎました。
・SACLA&SPring-8大型放射光(理化学研究所所有)
SACLA:波長は世界最短の0.063ナノメートル、X線レーザー光
SPring-8:硬X線、62ビームラインによる試験可能
見学前に施設の概要説明を伺う
SACLA)実験ステーション SPring-8)ビームライン
・ニュースバル(兵庫県立大学高度産業科学技術研究所所有、周長約118mで大学が所有する放射光施設で最大規模、軟X線領域使用、最大11ビームライン、SPring-8とは補完しあう関係)
普段では体験できない見学で、皆さん、大いに満足された印象でした。
なお、「SACLA&SPring-8大型放射光」そして「ニュースバル放射光」では4月29日、イベント&科学講演会が開催されるそうです。今回行けなかった会員の皆様、お子様を連れて体験されてはいかがでしょうか。
最後に集合写真を撮影しバスでの帰路につきました。