第4回 キャリア支援懇話会開催(2014年イブニングセミナー)
2014年11月20日木曜、5時限(講演)と6時限(懇話会)で開催。今回、海津先生、伊勢先生のパイロットゼミの学生全員が参加したこともあり、1年生は過去最高の17名が参加。そして、卒研生、修士1年生と合計すると44名となりました。また、OBは、教員OB含めて17名(キャリアセンター長、工学部教員、山陽特殊製鋼、三菱電機、シスメックス、川崎重工、富士通テン、弁理士、ダイセル、神戸工業試験場など)で、合わせて61名が参加しました。
会場は、昨年の反省も踏まえ、フリートークの移動のし易さを考慮して、書写紀念会館 紀念ホールで実施しました。
第一部 講演(先輩の経験談を聞こう!)
グローバル化が進む厳しい社会の中で頑張っている先輩の体験談を伺うことの重要性を強調された森理事長の挨拶に続いて、井上センター長による大学の就職面の現状報告とご自身の経験も織り込まれたお話で始りました。
そして、福山委員長(研究・教育支援委員会)から、キャリア支援懇話会の主旨説明がありました。
1)学びの目標について(入学してできるだけ早く気付いていただく)
■学生の皆さんの「将来展望が明確」の割合を上げる
2)コミュニケーション力について
■同世代と仲のよい友達間でのコミュニケーション力ではなく、世代、役割、経験を超えたコミュニケーション力を上げる。
そのために、第1ラウンド(講演)は、実社会(第一線)で活躍されている先輩の経験談を聞き、自らの将来展望について何かを感じ取って頂きたい。
また、第2ラウンド(懇話会)は、先輩や教員と弁当を食べながら、疑問に思うことを質問し、悩みをフランクに本音で語ってほしい。ぜひ、勇気を出してハングリーに本日の場を活かしてください。
演題1:「学生時代と会社経験からのアドバイス」
株式会社ダイセルの松本隆幸氏(昭和59年産業機械工学科卒)の講演
・姫路工大/兵庫県立大工学部出身者の配属先と役割
>配属は必ずしも希望通りにはいかない。むしろ、専門外に配属されることも多い。いろんなことにチャレンジできると前向きに捉える。どんな役割に就いても、積極的に取り組んで経験を積む。出来るようになると、少し大きな仕事を任される。小さな成功体験で自信もつく。それが好循環を生む。そうすれば、知らないうちに仕事力が付いてきて、無くてはならない人材になっている。
>楽なことよりもしんどいことを選んでほしい。
>孔子の言葉に「30で立ち、40で惑わず」というものがあるが、確かに30代は悩むことが多くある。しかし、悩むことで努力が生まれる。どんどん悩み、努力する、その過程があるから充実した40代を送ることができる。
・学生時代の経験から(特に学外での経験)
>学外の人、社会人、他校の人とも積極的に交流し、刺激を受けてほしい。
>体育会本部役員として六公立競技大会企画の会議で他校役員の議論の鋭さ、企画力や議長の会議の仕切りなどに衝撃、社会にでたときの差を実感。自身の努力に繋がった。
>大学祭の講演者選びで「山内一弘氏」に辿り着くまでの体験は人脈の大切さを学ぶ良い機会だったこと。また、企画し、実行実現することの経験が役に立っている。
>学外活動としての姫路ESS活動。英会話の勉強は必須。学生のうちに海外の方との交流経験を積んだ。海外の人と話すことに慣れてたことが役に立ったと思う。また、英語の勉強だけでなく、社会人の実行力・企画力を学ぶ良い機会になった。同じ興味を持つ集まり、また利害関係のない人でもあり、このような仲間との繋がりは、色んな相談もできるし、人生や心を豊かにしてくれ、長いつきあいが可能である。
>読書をしよう。良書を読もう。
・会社経験から(海外経験からなど)
>海外出張と赴任は全く違う。ダイセルには、59名のOBがいて、13名が海外赴任の経験者。技術スタッフから現地社長までさまざまな重責を担っている。海外赴任は、得られることは非常に多いし、仕事力も上がる。積極的に海外に出て、チャンスがあれば赴任にチャレンジし、異文化を体験し人脈を広めてほしい。
Q:仕事で一番しんどかったことは。
A:仕事はしんどいものです。一つ一つの小さな成功体験が大事。
Q:配属先は、毎年変わるのか。
A:適材適所もあり、そんな頻度では異動しない。
演題2:「姫路工大で良かった?」
株式会社 小松製作所の大野正夫氏(昭和55年機械工学科卒業)の講演
・ここってどんな大学?
>第一希望でなく、少し悔しい思いをして入学された方が多いと思いますが、今から勉強すればよいのです。そして、創立当時のスローガン「東の東工大、西の姫工大(兵庫県立大学工学部)」を目指そう!
・一社会人として お話したい事
>勉強って役立つの?・・・大学の勉強で大事なことは、論理的に考えること、工学的に考えることです。4年、6年経つと大きな差になります。どういうふうに研くかが大事。
>仕事するってどんな感じ?・・・職場には1流校出身で素晴らしい人が20%ぐらいおられます。そのような中で認められる人は、大学の名前のせいではありません。皆さん、努力されているんです。非1流校とは諦めの早さが違うんです。プライドもって自分を信じてやってみようと思うかどうかの違いなのです。
・最後にアリさんの話
>3割のアリさんはがんばる、6割はそこそこ、ぐうたら1割。頑張るアリさんばかりを集めるとすばらしい集団になるかというと、やはり、3割しか頑張らない。単に環境に影響されているだけ。時には客観的に見て自分で自分を育てることが大事。
第二部 懇話会(先輩や教員と弁当を食べながら本音で語ろう!)
まずは、学生やOBのテーブル配置を事前に設定して弁当を食べながら会話を行い、途中、フリートークに切り替え、各テーブルの企業OBを学生が自由に移動して話を聞く事ができるもので会話も弾んだようでした。
最後に、次回以降の参考にするためのアンケートを記入頂きました。そして、福山委員長の閉会挨拶で終了となりました。
新しい工夫を加えたイブニングセミナー、益々の発展に目を見張ります。このような事業は工学部だけでなく、大学全体に広げたいものですね。
ところで、実施から遅くても1か月以内に広報して頂きたいですね。